- 2026年06月06日
収穫期の大量出荷を止めない——あらゆる現場で失敗しない全自動システムライン機の構築法

収穫期は、短期間のうちに出荷量が爆発的に跳ね上がる一方で、急な人手の確保が難しく、梱包や出荷の工程だけが深刻なボトルネックになりがちです。農業や林業の現場では、箱詰めから製封函、荷姿の安定化、パレット積み、出荷ラベルの貼付など、限られた時間の中で処理すべき作業が山積しています。さらに天候や市場の動きによって出荷タイミングが左右されるため、現場は常に時間との戦いを強いられます。手作業中心の体制では、梱包品質のばらつきによる輸送中の荷崩れや、作業の遅れが鮮度低下を招くといったリスクを排除できません。これらの課題を根本から解決し、出荷能力を最大化するためには、部分的な機械化にとどまらず、工程全体をスムーズにつなぐ「全自動梱包機」を中心としたシステムラインの構築が不可欠となります。
大量出荷の現場で起きやすい問題とは
大量出荷の現場で多い悩みは、人が足りないことだけではありません。作業者が慣れていない応援体制になると、箱の組み立て不良や封函の甘さ、ラベル位置ズレなどが増え、やり直しが発生します。さらに、出荷量が増えるほど現場の動線が崩壊しやすくなります。これらを同時に解くには、取り扱う製品の荷姿や送り先に合わせて、最適な自動化の手法を選択する発想が欠かせません。
詰まりやすい工程から自動化ラインを組む
具体例①:店舗や工場へ向けた農産加工品や飼料などの大量出荷

工場や物流倉庫、店舗に向けて同一規格の段ボールを大量に出荷する際、重量のある箱を手作業でパレットに積み上げる作業は多大な労力を要します。作業者の腰や肩に深刻なダメージを与え、ピーク時には疲労による作業効率の低下が避けられません。さらに、手作業でパレットに積み上げると、箱の形状の微妙な違いや積み方の癖からわずかなズレが生じます。このズレが上層にいくほど増幅され、長距離輸送中の激しい揺れに耐え切れず、トラックの荷台で大規模な荷崩れを起こす原因になります。荷崩れの発生は製品の破損だけでなく、配送遅延や取引先からの信用失墜を招く大きな問題となります。
解決方法:重量物の搬送から積付け・固定までを無人化するパレット・ストレッチ包装ライン
重量物特有の重労働と荷崩れリスクを払拭するためには、梱包ラインでケース制作を完了させた後、自動でパレットへの積み付けとフィルム包装を行う全自動システムラインが有効です。自動製函機で組み立てられた箱に内容物を詰め、全自動梱包機でケースにPPバンドを掛けます。その後、製品はパレタイザーへと送り込まれ、規定サイズのパレット上へ規則正しく自動で段積みされていきます。規定の段数まで積み上がったパレット貨物は、そのまま自動で全自動ストレッチ包装機へと移動し、パレットごと均一な張力でフィルムが強固に巻き付けられます。作業者を重労働から完全に解放するとともに、ストレッチ包装による強固な固定が一体となることで、フォークリフトでのトラック搬入や長距離輸送でもびくともしない安定した出荷体制が整います。
具体例②:ホームセンター向け肥料や園芸用品の出荷

ホームセンター向け肥料や園芸用品などの袋物製品は、一袋あたりの重量が非常に大きく、人手による搬送や積み上げは作業者に多大な肉体的負荷をかけます。特に大量出荷が続くピーク時は、繰り返しの重労働によって作業者の疲労が蓄積し、腰や肩を痛めて現場の戦力が低下するリスクが常に付きまといます。また、袋物は段ボールとは異なり、形状に微妙な個体差が生じやすいため、手作業でパレットに段積みしていくと、わずかな傾きやズレが上層にいくほど増幅されます。結束やバンド掛けの締め付け具合が作業者によってばらつくと、長距離輸送中の激しい揺れに耐え切れず、トラックの荷台で大規模な荷崩れを起こす原因になります。荷崩れの発生は、製品の破損や再作業、配送遅延による大きなクレームへと直結してしまいます。
解決方法:パレットと荷物を強固に一体化する全自動中通し結束システムライン
手作業による結束の手間と品質のばらつきを解決するためには、パレットの差込口を通して荷物全体をバンドで自動結束するシステムラインの導入が最適解となります。製函機による箱作りから作業員による箱詰め、封函機での封函、ウェイトチェッカーやラベラーの通過を経て、まずは全自動梱包機でケース単体にPPバンドを掛けます。その後、パレタイザーが規定サイズのパレット上に出荷貨物を自動で段積みします。ここから貨物は全自動パレット中通しPP梱包機へと搬送され、段積みされた貨物をパレットごとPPバンドやPETバンドで瞬時に強力結束します。この一連の流れにより、ストレッチフィルムを使わずにパレットと荷物を強固に一体化させることが可能となり、通気性を保ちつつ安全な輸送が実現します。作業の負担を大幅に削減しつつ、フォークリフトでスムーズにトラックへ搬入できる体制が構築できます。
具体例③:個人宅向けに発送する農産物や特産品の箱詰め出荷

産地直送の通信販売需要の増加に伴い、個人宅向けの個口出荷が急増しています。手作業での箱組み立てや封函は作業者への身体的負担が大きく、不慣れなスタッフが担当するとテープの貼り間違いや箱の歪みが生じやすくなります。また、商品のラベルを貼る際は可能な限り正確に貼る必要がありますが、手作業では位置ズレや貼り間違いによる誤配送リスクが高くなります。梱包の遅れは出荷エリアの滞留を引き起こし、商品の鮮度低下や納品遅延といった重大なクレームに直結してしまいます。
解決方法:個人向け個口出荷を加速させる自動化ライン
この課題を解消するためには、段ボールの成形から出荷準備までの単体ケース制作工程をノンストップで連結した全自動ラインが最適です。ラインの起点となる自動製函機が常に一定の品質で段ボールを組み立てて供給し、作業員は流れてきた箱に製品をピッキングして詰め、緩衝材を投入する作業だけに集中します。箱詰めされたケースは自動的に封函機へと搬送され、正確な圧着によって隙間なくテープが貼られます。続いてインライン上に配置されたウェイトチェッカーを通過することで重量測定による内容量チェックが瞬時に行われ、基準を満たしたケースに対して自動ラベラーが指定の位置へ正確に商品ラベルを貼り付けます。最後に全自動梱包機へと滑らかに送り込まれ、PPバンドが最適な強さで自動結束されて出荷エリアへと移動します。個人宅向けの宅配荷物はそのまま輸送会社へ引き渡されるため、作業員が配送用車両にケースごと積み込みます。人の目が必要な箱詰め以外の工程を全自動でつなぐことにより、現場の停滞を完全に排除します。
現場の課題に寄り添う最適な全自動システムラインの実現へ

繁忙期の大量出荷に対応する鍵は、現場の課題や製品の荷姿、送り先に応じた適切な自動化手法を選択し、全自動システムラインとして無駄のない流れを作ることです。取り扱うものが箱かパレットか、送り先が個人宅か工場かによって、導入すべき機器の組み合わせは大きく変わります。
ナイガイ株式会社では、お客様の出荷・梱包の実務に合わせた最適な設備提案を通じて、あらゆる現場の繁忙期に強い全自動システムラインの構築をサポートしています。部分的な導入からライン全体の設計まで、現場の詰まりを根本から解消するための幅広いバリエーションをご用意しております。現在の出荷フローや目標とする処理量から、一緒に最適なライン構成を検討してみませんか。出荷能力の最大化を目指す方は、ぜひ一度お気軽にご相談、お問い合わせください。

